スタッフが業務や生活の中で通じて気づいたことや各事務所でのハンガーゼロ の取り組みを紹介します
2020年01月01日
2020年は東京オリンピックの年です。世界中の目が東京に注がれます。2000年に行なわれたシドニー・オリンピックの時、私はエチオピアにいました。エチオピアはケニアと並んで、長距離王国です。高地であることが選手の強靭な心肺能力を育んでいきます。子どもたちにとっても長距離のランナーは憧れのスターです。しかし、陸上以外の種目は全く報道されず、日本人選手は高橋尚子さん以外の成績を全く知ることができませんでした。実はその当時もインターネット技術は普及していたのですが、それは政府を中心とする中央の人々の特権で、市民は恩恵を受けることがほとんどありませんでした。そしてその状況は20年経った今もあまり変わっていないのです。それはアフリカ全般に言えることです。
2019年3 月にアフリカ南部のモザンビークに大きな被害をもたらしたサイクロン・アイダイは、死者600人、家屋損壊24 万戸という途方もない被害をもたらしました。特に子どもたちが大好きな学校3344 校が、大きな被害を受けたと調査チームから報告を受けた時は、私自身が非常なショックを受けました。Hunger Zeroも生活再建と学校再建のためにいくつかの現地パートナーを通して応援を開始しました。
あれから8 ヶ月が経ち、現地にいるローレンス(旧姓小倉)綾子さんが学校再建をしている様子をLINE を通して見せてくれました。(写真㊦)FH モザンビークのスタッフであったカラベティさんが自分の農業に使っていた土地を提供し、そこに学校を再建していました。南半球は本格的な夏を迎え、樹の下での授業にも限界があります。ましてや雨が降り始めると授業どころではありません。早く雨風をしのげる教室がほしいのです。それが、まもなくいくつかの教室が使えるようになるとのことです。
時代とともに生活はますます便利になり、その変化の速度も加速的に上がっていきます。しかし、その蚊帳の外にいる人のほうが世界には圧倒的に多いのです。そして、自然災害が大型化するなかで、一番被害を受けやすいのは最も弱い立場に置かれている人々です。
年末に行われた地球温暖化対策のCOP25(地球温暖化対策を話し合う国連の会議)には19 0の国が参加しましたが、パリ協定から離脱したアメリカを始め、中国、インド、日本といった二酸化炭素排出大国は議事に参加をしませんでした。(※初日の首脳級会合)自分さえ良ければよい、自国主義という考え方が誤りであることを発信し続けていきましょう。
「私たちは、見えるものにではなく、見えないものにこそ目を留めます。見えるものは一時的であり、見えないものはいつまでも続くからです」(聖書)
ハンガーゼロ理事長 清家弘久
【写真】左端にローレンス綾子さん(元駐在員)
12月1日~1月末の期間、クリスマス募金となります。
今回支援する(クリスマス募金)毎月1000円から任意の金額で始めて頂けます。
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