スタッフブログ

スタッフが業務や生活の中で通じて気づいたことや各事務所でのハンガーゼロ の取り組みを紹介します

変わるものと 変わらないもの < 連載 15 >

ラテンアメリカの人々とともに
ボリビア多民族国 駐在 小西小百合
〈連載14からの続き〉

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 昨年2019年10月20日以降、ボリビア全国で政府支持派と反政府派市民の衝突が続き、全国(9州)の国家警察が反政府派を抑圧、多くの血が流されました。「今や大統領の永年の独裁政治が確立され、ボリビア人の人権と自由が奪われてしまう!」と多くの人々が思ったその時、私が住むコチャバンバの国家警察の一部が"我々は(反政府派)市民擁護側につく"という声明を発表、国家の命令に反した行動に出たのです。

 それを機に各州の警察隊が次々と「(横暴な権力者ではなく)ボリビアと市民を守る!」との意思を表明し、事態は急展開。そして慌てたエボ・モラレス大統領は多額のわいろを国軍のトップに渡して反政府派市民の鎮圧を要請しました。兵器・武器を駆使する国軍が動けば警察や一般市民には成すすべもありません。「今度こそ万事休す! 」と誰もが思いましたが、国軍トップの将軍はお金を受け取った後、政府を支持せず沈黙を守ったのでした。

 やがて警察と反政府派が政府支持派を圧倒しはじめ、11月10日米州機構(OAS)は、選挙に多くの不正行為があったため選挙のやり直しを勧告しましたが、反政府派は大統領の辞任を求めました。その後政府高官等の辞任が相次ぎ、国軍や国家警察も大統領に辞任を勧めた為、大統領と副大統領が辞任を表明したのです。

トラック2台分の現金と亡命

 この日、ボリビア中に反政府派市民の勝利の歓声が上がりました。国家警察が反政府派擁護についたわずか3日後のことでした。エボ元大統領はその夜亡命。ボリビアのSNSには、彼の指示で国家銀行からトラック2台分の現金が引き出されて大統領専用機に運び込まれ、彼が乗るメキシコ大使館専用機に運ばれる映像等が流れました。そして初の女性大統領の暫定政権発足。その後政府支持派の暴動を防ぐ為に国軍が昼夜を問わず警察と協力して市民を守ったのです。

 この間各県をつなぐ主要幹線道路の封鎖、近隣諸国との国境閉鎖、首都の国際空港の一時閉鎖等の為に食料やガスが枯渇状態になった市があった他、各地で放火・殺人・略奪・強盗等もあり、市民生活に多大な影響を及ぼしました。結果的に35名が死亡、負傷者は832名と報告されています(ボリビア国国民保護局発表)。

 FHボリビアは約3週間支援地での活動を停止せざるを得ませんでしたが、ハンガーゼロの支援地はこれらの衝突があった都市から遠く離れていたたので、様々なうわさに不安な日々を過ごしたものの、サポートチャイルドとその家族、またスタッフたちは無事で、神様の守りを感謝しました。

 今回多くの犠牲が払われました。しかし人々の「人権と自由を死守する強い意志」が変わらない限り、これからも危険をもいとわない勇気ある行動を人々はとられることと思います。ボリビアの真の平和と正しい政治のために引き続き祈り、見守っていきたいと強く願っています。


【関連記事】変わるものと 変わらないもの 連載14

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