世界の飢餓ニュース

私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。

国連機関、アジア太平洋地域の飢餓と栄養失調状態に警戒

2018年11月2日、共同声明バンコク/ローマ
アジア太平洋地域は、世界の栄養失調人口の過半数、約5億人(4億8600万人)を占める。最近年の報告は、飢餓は世界的に増加傾向にあるが、10年前と比較すると、アジア太平洋地域における飢餓と栄養失調の改善停滞は大きな懸念事項だと指摘している。

国連食糧農業機関(FAO)、国連児童基金(UNICEF)、世界食糧計画(WFP)、世界保健機関(WHO)が発表した「食糧安全保障と栄養状態に関するアジア太平洋地域の概要」は、2030年目標と持続可能な開発を損なう恐れのあるさまざまな課題を指摘している。

巨大な経済的・人的損失
世界の栄養失調状態にある子どもの半数以上が暮らすアジア太平洋域では、5歳未満の4人に1人にあたる7900万人の子どもが発作に苦しみ、3,400万人の子どもが消耗性疾患にかかり、1,200万人が深刻な急性栄養失調に瀕している。発作の減少には進歩が見られたが、過去10年間、消耗性疾患の改善はほとんどなかった。

数十年の経済成長にもかかわらず、多数の子どもが栄養失調状態にある。国連の各地域部門は、栄養失調と認知機能の発達不良との関連を鑑みるに、この現状は人類の可能性と機会の損失であり、国家レベルの経済的損失となると指摘している。報告書によれば、栄養改善のための1ドルの投資は16ドルを回収することになるという。

栄養失調の要因
アジア太平洋地域では、気候関連の災害の発生が増加している。自然災害は、食料安全保障と栄養状態に直接に影響し、経済的および農業的損失を引き起こす。災害は、短期的には資産や農村インフラの喪失や疾病発生の増加を招く。最近のFAO推計によれば、アジアでは2005年から2015年の間に400億米ドルという驚異的な損失を被った。

 安全な食糧と水、衛生へのアクセスが限られている、または貧弱であることは、子どもたちの栄養失調の原因である。実際に、栄養失調の軽減に寄与するには、地域全体における食品の安全性と衛生状態を改善、拡大する必要がある。

継続的飢餓と肥満の増加
現在、アジア太平洋地域は、小児肥満が世界で最も急速に拡大する地域でもある。過体重児の数は急速に増加しており、将来の健康へ深刻な影響が予見されている。5歳未満で推定1,450万人の子どもが太りすぎで、塩分、糖分、脂肪分の摂取過多であるにもかかわらず、必須栄養素の不足している加工食品にさらされている。

 農村部から都市部への移住が進み、貧困が深刻化する中、都市部における栄養失調は、各国が直面している課題だ。2030年までに、アジアの人口55%以上が都市部に住むと予測されている。都市化は、子どもと成人の肥満率の上昇、また子どもの高栄養および持続的な栄養失調の同時発生と深く関係している。このような栄養状態改善のための取り組みは、平和を構築し、維持するための努力と連携するものでなければならない。同時に、気候変動や極限状態にある人々の生活を強化する適応策を加速するものでなくてはならない。

FAO、ユニセフ、WFP、WHO:「緊急性を強調し過ぎることはない」
 食料安全保障を達成し、母子の健康と福祉を改善するために、アジア太平洋諸国を支援する四つの国連機関が共同報告書を発表したのは初のことであり、事態の深刻さを示している。共同報告は「世界で最も人口の多いアジア太平洋地域が先導しなければ、世界は2030年のゼロ飢餓目標を達成できないことは明らかだ。物事を変えるという決意を固めなければならない」と強調している。

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