私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。
2020年12月17日
世界保健機関(WHO)は11月23日、記者団に対し、ワクチンがCOVIDパンデミックの終息に不可欠な役割を果たすと述べ、「本当の希望が見えてきた」と伝えた。
「ワクチン試験からの最新のニュースは明るい。この長く暗いトンネルの先が見えてきた」など、テドロス・アダノム・ゲブレイエス事務局長は述べた。「この科学的成果の重要性はどんなに評価してもしきれない」という。
同事務局長によれば、歴史上これほど急速に開発されたワクチンはない。科学者には「ワクチン開発のための新基準」を設定する必要がある。また国際社会が「ワクチン入手のための新基準」を設定しなければならないと述べた。最も貧しく、弱い立場にある人々が、ワクチン接種に殺到した人々に「踏みにじられる」危険性があるからだ。
ACTアクセラレータ
WHOとそのパートナーが4月にACTアクセラレータ(Access to COVID-19 Tools Accelerator)を設立したのは、このような背景があったからだ。ACTアクセラレータは、ワクチン、診断薬、治療薬を開発するための世界的な取り組みを史上最速で、最も協調的に成功させてきた。現在、50種類の診断薬が評価中であり、中低所得国では迅速な抗原診断薬が利用可能となっている。また、救命治療薬が投入され、新薬が試験されており、ワクチンの調達と普及のために協力している。
資金調達の必要性
しかし、これら優れた進歩にもかかわらず、大量調達や配送、試験や治療をサポートするために、今年は追加で43億ドル、2021年にはさらに238億ドルが必要になる。国際通貨基金(IMF)によると、医療対策がより早く広く利用できるようになれば、2025年末までに世界の所得を累積で9兆ドル近く増加させることができるという。「世界がワクチンやその他のツールを共有する余裕があるかは問題ではない。世界にそれらを共有しない余裕があるのかが真の問題だ」と同事務局長は述べている。経済力の有無を超えて、ワクチンを普及させることが、貧困と飢餓の撲滅への一歩ともなる。
9月1日~11月末の期間、世界食料デー募金となります。
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