私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。
2020年12月17日
パンデミックの混乱、それに伴うロックダウンにより、女性への暴力事件が急増している。国連女性機関(UN Women)の事務局長であるムランボ=ヌクカ氏は、「ジェンダーニュートラルな危機は存在しないし、今回も例外ではない。多くの場合、危機的状況はすでに存在する男女間の格差を強調する事になる」と述べた。
同氏は、一般的に男性より不安定で低賃金な就業をしている女性に、経済活動の停滞がより大きな経済的苦難をもたらしたと指摘。またパンデミック下、社会インフラと医療の最前線に立つ看護師、教師、レジ係などの職業には、女性の割合が高く、「女性はこの危機における真のヒーローだ」とも称した。
同氏はすでに2020年4月の声明の中で「女性に対する暴力増加」というパンデミックの暗い影にも言及している。いわく、現在「間違いなく、女性の権利は一歩後退している、私たちはこのような事態を許してはならない」。
2020年は、国連安全保障理事会決議1325(女性、平和、安全保障に関する決議)から20周年となる。女性の権利がこの危機の犠牲にならないための対策として、「例えば経済において、各国政府が提供する景気刺激策が女性を明確にターゲットにし、それが実効的に女性のために機能していることを確認しなければならない」とヌクカ氏は提案する。
また「ウイルスとの戦い」において、特に保健分野で「女性」のリーダーシップが不十分だとみなされる国や地域への是正を求め奨励し、特定分野において、より公平な代表権を求めなければならない、とも述べた。リモート教育が推進される中、情報格差の拡大にも警鐘を鳴らした。「教育がデジタル・プラットフォームに移行しても、貧しい世帯や地域の女子教育を見逃さないようにしなければならない」と括った。貧困と飢餓の撲滅には、教育が必須だからだ。(755字)
元記事
https://en.unesco.org/courier/2020-3/women-are-unsung-heroes-crisis
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