世界の飢餓ニュース

私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。

【ザンビア共和国】干ばつと洪水への挑戦

 ザンビアの農村部は雨水農業に強く依存しているため、異常気象による影響が大きい。しかし、国連支援プロジェクト(SCRALA)は、現地の農業コミュニティの気候変動への抵抗力を高めようと試みている。昨年、国連開発計画(UNDP)が主導して「保全型農業」モデルが導入された。国連食糧農業機関(FAO)、世界食糧計画(WFP)、ザンビア政府はUNDPに協力し、農業省より15人の国連ボランティアが全国へと派遣。小規模農家に、不安定な天候においても高品質を保つ生産法を教授した。

 同プロジェクトは、ザンビア政府、緑の気候基金(GCF)、UNDPによる1億3,700万ドルの資金援助の一環で、持続可能な栽培技術と気候問題への理解を深めることを目的とする。具体的には、輪作農法、干ばつに強い品種の採用、認証種子の使用などの農業技術と併せて、低耕起農業を推進。収穫高と食糧安全保障を向上させるためだ。農業省によれば、ザンビアの主食トウモロコシの生産量は、今年340 万トンに増加。昨シーズンの生産量(200 万トン強)をはるかに上回る。一方、国民の総消費量は 160 万トンであり、食糧は余剰となっている。

 また、技術情報を広めるために、同プロジェクトは地元ラジオ局と協力して現地語での放送を実施。ザンビアの多くの地域では、ラジオが唯一のマスメディアであり、小規模農家もこれに頼る。こうした取り組みによって農家が自分たちの農法について十分な情報に基づいて意思決定を行うことにつながっている。

 ザンビア政府はさらに、国家農業政策(NAP)をはじめ、明確な農業政策や戦略を策定しており、公的支援や農業への投資も行う。農民投入支援策(FISP)は、食の安全保障を向上させる戦略の一環であり、ザンビアの主食作物トウモロコシの小規模生産者100 万人に対して農業投入資材を助成する。

 開発途上国の気候変動への適応を支援するGCFからの資金提供により、このプロジェクトは大きな成果を上げている。特にザンビアは人口の60%以上が生計の大部分を農業に依存しているが、同国の雨水・農地を襲った深刻な干ばつや洪水などの異常気象にもかかわらず、小規模農家の収穫量が向上し、収入増加となっている。「貧困と飢餓」の撲滅へ向けて、ザンビアは確かな一歩を踏み出し始めている。

農業生態学的区分I,IIにおける農業生計の気候変動への耐性強化プロジェクト、SCRALA(Strengthening Climate Resilience of Agricultural Livelihoods in Agro-ecological Regions I & II)の詳細については、こちら(https://www.adaptation-undp.org/projects/GCF-Zambia)。

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