ハンガーゼロの様々な活動の報告をいたします。
2026年03月04日

地図の●は今回訪れたところ

2026年2月5〜11日にイスラエルを訪問してガザ国境周辺を視察してきました。1月末に和平協定の第1段階であるイスラエル人の人質およびご遺体の返還は完了しましたが、第2段階であるハマスの武装解除が進まず、物資の搬入は現時点でも限定的です。そうした中、サマリタンズ・パース注1 が民間の国際NGOとしていち早くガザ内部で物資の配給を始めたことを知り、早速サマリタンズ・パース(以下=S.P.)のエルサレム事務所でお話を聞くことができました。(報告:ハンガーゼロ近藤高史)
世界で一番難しい支援「ガザ」
世界各地で緊急支援の現場を経験してきたS.P.スタッフから最初に出た言葉は、単に紛争地ゆえに危険であるということでなく、ガザの政治的、歴史的な理由による支援の困難さでした。すなわち、憎しみの連鎖が世代を超え積み上げられていく教育制度にまで変革が及ばなければ、緊急支援ではガザの問題解決には至らないとのことでした。
また正しく物資が配布されるなら、200万人を越すガザの人口でも決して飢餓にはならないとのことでした。

「認知戦」に惑わされず、日本からできる支援
ガザへはS.P.も含め、毎日600台ものトラックが物資を搬入しているそうで、日本からできる支援の一つはそうした働きを募金で支えることです。もう一つはガザの実情を自分自身でも正しく知り、「認知戦」に惑わされないよう周りにも正しい情報を発信していくことだと、現地を見た者として感じました。そして今回の訪問もイスラエル側から見た一面的な結論ではないかと、自らに問う必要があることも思わされました。
サマリタンズ・パース(Samaritan's Purse)
1970年に米国で設立されたキリスト教系国際人道支援NGO。災害救援、医療、貧困対策、教育支援等を世界100カ国以上で行っている。2026.2現在、ガザ地区で支援活動をする24団体の中でも民間の国際NGOとして最初に許可された団体。2011年の東日本大震災ではハンガーゼロと協力。
認知戦(Cognitive Warfare)
軍事力でなく情報の操作や偽情報の発信により、世論や人々の行動を誘導すること。

破壊されたままの建物が並ぶガザの町の様子

最初の襲撃場となったノバフェスティバル会場で

襲撃されたギブツの犠牲者
ハンガーゼロのユーチューブチャンネルでも動画を公開予定