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世界の水開発と「貧困と飢餓」

 国連は3月15日、世界の水資源に関する2023年度の開発報告書を公表した。同報告書は水資源に関する国際社会と地域のパートナーシップに関するもの。持続可能な水管理を通じ、人々の水、食料、エネルギーの安全保障を守り、すべての人に水供給と衛生サービスを提供し、人間の健康と生活を支えることを目的とする。また気候変動と戦争や紛争などの影響を緩和し、生態系との共存共栄に努める。いうまでもなく水資源の確保と提供は「貧困と飢餓」の撲滅にとって生命線である。
SDGs(持続可能な開発目標)の第六は、2030年までにすべての人に水と衛生的な環境の利用可能性と持続可能な管理体制を確保することである。同報告書は、農業、環境、人間の居住域、産業、健康、気候変動に関して、特に各地域とからめて調査・報告したものである。焦点は能力開発、データと情報、イノベーション、資金調達となる。改善のための変化を加速および拡大する方法について、各国政府、政策立案者への提言となっている。
同報告書は、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、ヒンディー語、イタリア語、韓国語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語で公表されている。
SDGs6については、以下の4点が課題となっている。
1.健康のための水:安全な飲料水と衛生へのアクセス。世界人口の4分の1に相当する20億人が、安全でない飲料水源を利用し、人類の半数にあたる36億人が、安全に管理された衛生施設のない生活を送っている事実。3人に1人、つまり23億人には、家庭に基本的な手洗い設備がない。
2.持続可能な開発のための水、水・エネルギー・食料の間の統合、持続可能な経済と都市の開発:飲料水を確保できない10人のうち8人が農村部に住んでおり、その約半数が後発開発途上国で暮らしている。2019年時点で7億3300万人以上が、水に関して危機的な国に住んでいる。
3.気候、レジリエンス(強靭性)、環境と水資源の調和:近年起きた災害の4分の3近くが水に関連している。これは過去20年で約7000億ドルの経済的損害をもたらしている。
4.国際協力のための水資源の理解。国境、部門横断的な協力、2030アジェンダの水関連目標の周知:国境をまたぐ河川、湖沼、帯水層は、全世界の153カ国が共有している。

 水資源の確保と開発は、貧困と飢餓の撲滅への有効な対策である。

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