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米国における地域社会の「貧困と飢餓」対策

米国ペンシルバニア州チェスター郡のキリスト教会が「貧困と飢餓」対策に取り組んでいる。地域社会の必要を満たすために、教派の枠を超えて協力関係を築き、貧困世帯への給食支援活動を行った。

 貧困と飢餓は発展途上国だけの問題ではない。パンデミックの後の食料価格の高騰は先進国においても多くの人々を貧困と飢餓に直面させている。チェスター群においてもそれは例外ではない。同地域の牧師たちは、昨年12月、ケネット地区食料支援委員会(Kennett Area Food Cupboard:KACS)を組織。2156 人に食料支援を開始、134 世帯へ緊急配布を行った。この活動は、自治体プログラムでは遅すぎて助けにならない人々の必要を満たすことになった。

 この支援活動は、特に「レント(受難節/四旬節)」の時期に行われた。レントは、復活祭の準備にあてる時期でもある。現地の教会は、キリストの受難を覚えながら、いま苦しむ人々のために祈り、断食し、施しを行った。

 参加牧師の1人は、こう語る。「私たちを含む地域社会の全体が、ともに貧困と飢餓への対策に取り組むことで、互いに多くの共通点を持っていること、さらに参加者がみな違いを乗り越えて、よい仕事を成し遂げられることを理解できた。分裂と争いが当たり前のように思われる現代において、違いを超えた協力と相互の信頼は、非常に重要であり、必要なことです」

 チェスター群の諸教会は、最寄りの教会へ支援物資を届けるように広く呼びかけ、参加ボランティアがKACSに届けて後、対象世帯へ配布された。隣近所、わが町とでもいうべき小さな地域共同体の範囲で「貧困と飢餓」への対策に踏み出すことは「隣人を自分のように愛せ」という聖書の教えにも適っていると参加者は語っている。地域社会の人々の自発的な取り組みが、貧困と飢餓の撲滅を進める一歩となる。

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