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チャドにおける紛争、貧困と飢餓の発生

長引く紛争の結果、深刻な貧困と飢餓にみまわれているスーダン同様、チャドでも貧困と飢餓が蔓延している。スーダンの紛争から避難した30万人以上がチャドに流入し、そこでの難民生活を余儀なくされる状態にある。国連世界食糧計画(WFP)事務局長は、チャドの負傷者、また栄養失調の人々を支援するよう国際社会に要請している。現在WFPはスーダンからの難民支援を拡大し、200万人への支援を提供する計画中だが、資金不足のため完了するには至っていない。チャドは飢餓に苦しむ国で、約190万人が食糧不安に直面。特に未成年の栄養失調が深刻化している。WFPによれば、食料栄養支援を急速に拡大中ではあるが、スーダンから新たに約16万4000人が入国しており、今後数カ月間でさらに増加する可能性もある。
例えば2023年7月24日報道によれば、すでにチャドの難民人口は西アフリカ、中央アフリカ地域で最大となっている。また難民の大部分は女性と子どもであり、避難の途中で彼らの一部は殺人、虐待の被害者ともなっている。スーダンでは、WFPは困難な状況にもかかわらず、140万人以上に食糧と栄養支援を提供していた。しかし、継続的な戦闘により、紛争被害者となった数百万人に連絡を取れていない。
今後スーダンにおける紛争激化は、さらに不安定化する可能性もある。それゆえチャドにおけるWFP食糧支援は人命のためにも非常に重要である。現時点で必要な資金はニーズを上回っており、継続的な資金確保が急務となっている。WFP担当者ピエール・オノラ氏は、「この仕事は希望や安全を与えることが目的ではなく、それ以前の毎日の食事の必要を満たさなくてはならない、危機的な状況だ」と窮状を訴えている。
現地報道によれば、新たに到着する難民の多くがスーダン紛争の負傷者でもある。このような過酷な環境では、治るものも治らず、助かるものも助からない。また重度の栄養失調に陥る子どもが多く、紛争発生による深刻な貧困と飢餓が発生している。スーダン紛争からチャドへ逃れた難民への国際社会の支援が喫緊の課題となっている。

Image by PublicDomainPictures from Pixabay

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