南スーダン人道危機援助への攻撃 | 世界の飢餓ニュース | ハンガーゼロ

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南スーダン人道危機援助への攻撃


 南スーダンにおける紛争状態は、同地域の貧困と飢餓を深刻化させている。数百万人が人命の危機に瀕している中、国連と国際社会からの支援が投入されているが、その支援者らへの攻撃もまた激化している。暴力と紛争による貧困と飢餓の加速と悪循環が進んでいる。

 特に今年2023年4月より開始した政府軍と準軍事組織との戦闘は、首都ハルツームなど多くの地域において爆撃や略奪などの被害をもたらしている。経済どころか社会が崩壊し、生活が破綻した人々は食料不足に苦しんでいる。農作物の収穫量が減る7月までにおいて、急性食料不安に140万人の子どもが直面し、栄養失調または飢餓状態になっている可能性がある。同国全域においては、実に人口の約3分の2(776万人)が深刻な貧困と飢餓になると試算される。これには、餓死瀬戸際の290万人、ほぼ餓死を待つだけとなる4万3,000人が含まれている。

現地ユニセフ・南スーダン事務所は、過去3年間の洪水に加え、紛争による貧困と飢餓の加速・悪循環について国際社会による包括的支援の必要性を訴えている。しかしながら2023年に必要となる人道的対応のための資金は、すでに枯渇の見通しとなっており、準備が間に合わない場合、さらに数百万世帯が飢餓の悪循環に陥るとみられる。

このような火急の事態にもかかわらず、現地における援助団体や人道支援活動関係者への暴力と略奪行為は後を絶たない。暴力と紛争による貧困と飢餓は、さらなる治安の悪化、社会生活インフラの崩壊を招いている。スーダン国内において、少なくとも44地域が危機的な貧困と飢餓の状態にある。

スーダンを支援する関係各機関は、一様に国際社会への緊急援助と資金確保を呼びかけている。また紛争当事者に対し、援助団体や活動人員の保護、協定遵守の徹底を求めている。一進一退を繰り返すスーダンにおける貧困と飢餓の撲滅は、紛争と暴力によって脆弱性があらわになっている。

Image by Andromachos Dimitrokallis from Pixabay

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