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私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。

世界食料デー 水資源の枯渇が課題

 今年の世界食料デーは10月16日。世界各地で啓発アピールがなされるが、特に今年は水資源への注意喚起がなされている。そもそも「貧困と飢餓」撲滅の前提には、衛生的で安全な水資源の確保がある。水は地球上の生命にとって必要不可欠であり、人体の50%以上を占める。また農業など多くの産業にも必要である。しかし人口増加、都市化、経済発展、気候変動などにより、水資源の枯渇、配分は喫緊の課題となっている。1人当たりの淡水資源は減少し続けている。

 現在24億人が水不足に直面する国と地域に住んでいる。特に小規模農家などが直接的な影響を受けている。水不足は紛争の原因ともなる。水質と生態系の関係も課題となっている。水質汚染は生態系の劣化をもたらす。また持続不可能な社会的慣行、気候変動の影響により、水生の食料システムに依存する人々が貧困と飢餓に直面している。

 それゆえ重要な課題は、水資源の管理である。水資源を守り、均等に分配し、水生食料システムを保護するためには、政府が科学的エビデンスにもとづいて政策を策定し、データ、イノベーション、分野横断的調整を活用しなくてはならない。また民間企業、農家とも連携し、水の効率的利用と保全に取り組む必要がある。

 そして国際的、社会的な取り組みだけでなく、一人ひとりの行動が何よりも重要となる。水の節約と効率的な使用、例えば地元の旬の新鮮な食品を選び、食品廃棄物を減らし、水質汚染を防ぐ努力が水資源の保護に貢献できる道である。

 「水」の問題は「貧困と飢餓」の撲滅に対し、非常に重要である。個人から政府まで、社会の全体が水資源の持続可能な管理に向けて行動を起こす必要は論をまたない。安全な飲料水、衛生的な水は、人間の生存にとって必要不可欠の資源である。同時に、それは現在の生活、食料供給のみならず、地球の未来に関わる重要資源である。貧困と飢餓の撲滅のためにも、世界食料デーにおいて水を考えることは重要な一歩となる。

Image by Thaliesin from Pixabay

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