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私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。

ソマリアにおける取り組み


気候変動対策は、そのまま貧困と飢餓の撲滅につながる。ソマリアでは、気候変動による異常気象が洪水被害を引き起こしている。国連世界食糧計画(WFP)と政府当局は洪水の発生前の事前準備と対策に力を入れている。

例えばソマリア中部ベレトウェイン町周辺で発生した洪水によって、多くの人々が避難を余儀なくされた。しかしWFP提供の事前警報と給付金が被害を最小限にとどめている。WFPは降雨量予測が基準を超えると即座に当該地域の約20万人に先制して現金給付を行い、ラジオや携帯電話メッセージを通じて、関係する数十万人に警告を発した。

この対策は功を奏している。災害発生時、緊急支援を必要とする人々の数を減らすことで、早期の対応と集中を可能としたのだ。現金給付は避難費用、生活必需品の購入に活用され、人々の生計を支えることになる。結果、気候変動、自然災害の発生、大量の避難民、貧困と飢餓の発生という悪循環を断ち切ることになる。

特に近年のソマリアでは気候変動による異常気象が飢餓増加の原因となっており、WFPは地域社会に必要な知識とツールを提供することで、貧困と飢餓への対策を行っている。気候変動の影響を軽減し、事前準備を怠らず、先制行動によって貧困と飢餓の発生サイクルを断ち切る取り組みには効果がある。

現地に住むアブディさんは、ソマリア南部と中央部に壊滅的被害を与えた洪水で家を追われた70万人の1人である。家族と高台に避難したが、現在も自宅には戻れていない。地域が丸ごと滞留し続ける水と悪臭を放つ泥に埋もれてしまったからだ。ソマリア有史以来最長の干ばつの数か月後に発生した大洪水は、人々の生活インフラを完全に破壊した。

「鉄砲水のため移動を余儀なくされました。真夜中に、水が村に流れ始めました。警告メッセージは良かったです。私たちは、何をすべきか、どこに行くべきか、そして重要な家財と道具をすぐに集めるように、必要な対策をすべて教えてもらいました。また金券が役に立ちました」
 
新技術による気象予報、それに基づく被害推定と先制行動は、貧困と飢餓の発生サイクルを断ち切る有効な一手となっている。

Image by Andreas H. from Pixabay

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