ガザにおける貧困と飢餓の発生 | 世界の飢餓ニュース | ハンガーゼロ

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ガザにおける貧困と飢餓の発生

 国連食糧農業機関(FAO)がイスラエルとハマスの衝突によるパレスチナ・ガザ地区での貧困と飢餓について警告している。食糧不安と飢餓は深刻なレベルに到達しており、喫緊の課題となっている。約220万人が食糧不安に直面しているとみられる。貧困と飢餓に関する指標IPCでは、最も深刻な状態を意味するレベル5に属する人々が増えている。しかも紛争解決策の不在、停戦の見通しが立たないことによって、日々状況が悪化している。

 特にガザ地区の農業生産に大きな影響が出ている。すでに農業インフラが破壊され、また家畜を含む動物の頭数減少が指摘されている。食料、水、医薬品などの必需品の配給経路を確保するための取り組みもなされているが、前途多難だ。

 FAO副事務局長ベス・ベクドル氏は、FAOが紛争や災害によって引き起こされた食料不安に対処するための経験と実績があることを語り、具体的な援助策定を行っていると明らかにした。特に食料配給だけでなく、農業生産の回復と再建にも焦点を当てなくては、発生した貧困と飢餓の問題を長期的スパンで解決に導くことができない。

 同氏は以下のように語る。「当面の緊急支援と長期的な農業開発とのバランスは、私たちFAOが重視するところです。農家が食料源を生産、保護できるよう、種子、肥料、動物用ワクチン、動物飼料など必要な資源と情報を農家に提供することから始めます。紛争の結果であろうと、気候危機やその他の災害の結果であろうと、このような状況における防衛、保護、支援が必要なのです。これら食料システムと農業生産を回復・修復するためのFAOによる全面的な技術支援は、特に種子の提供、漁業や水産養殖生産への配慮、栄養と食品の安全性、土壌の健康と水の管理などを含む、あらゆる分野で行われます。気候変動にも対応し、その緩和も目指さなくてはなりません。これらはすべてFAOが目指す強靭な柔軟性の構築、また技術的作業の重要な柱であり、即時および中長期的な解決を導くための方策に他なりません」

 急激に悪化しているガザ地区での貧困と飢餓対策はいまだ始まったばかりである。

(UnsplashのMohammed Ibrahimが撮影した写真)

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