私たちの知らないところで起きている飢餓問題の現状を知ろう。
2024年02月01日
ジンバブエを中心に活動する全世界聖ヨハネ使徒教会は2024年2月、同国モンドロ地域に密着した「貧困と飢餓」対策プロジェクトに資金提供を決定した。関係者による食料安全保障会議を5月に招集する予定となっている。第1回会合では、草の根レベルで持続可能な食料安全保障プロジェクトを開始するために必要となる農具、資材獲得の財源確保がテーマとなる。
同教会の3日間にわたる集会では、ツィギライ・ピンダイ牧師が「エルニーニョ現象を受け、地域社会に十分な食料を確保することは政府の義務です。同時に、その取り組みを補完することは教会の責務です」と語った。ジンバブエにおける慢性的な貧困と飢餓に対して宗教団体が総力をあげて対抗しようとしている。
具体的には同国モンドロ地域にトラクター含む農具を購入し配置する。また各コミュニティで十分な食料を確保するために全世界のキリスト教会に協力を呼びかける。また地下水や井戸の確保のためにボーリング掘削も教会主導で行う。
同教会主導部は、地元首長、政策立案者、関係者らを巻き込み戦略的かつ効果的な貧困と飢餓の対策へと取り組んでいく。同教会によれば「このプログラムは地域社会が食料を自給自足できるように変革するという強い願いによって動機づけられています。食料安全保障に関する計画管理と持続可能性において、各地域の指導者の協力を仰ぐことになります」という。
また同教会指導者シドニー・マビザ司教は、人々に結婚を尊重するよう奨励し、地域社会におけるジェンダー暴力に対して警鐘を鳴らす。教会と地域社会は、結婚を大切にし、性暴力、不倫、薬物乱用と断固戦うと宣言している。
3日間に及ぶ集会には3千人以上が参加。ジンバブエ政府関係者、英国、オーストラリア、アフリカ諸国など海外からの関係者も出席した。ジンバブエにおける宗教による貧困と飢餓対策に期待が高まっている。
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