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アフリカの飢餓における教会の役割

 アフリカ開発銀行グループ総裁アキンウミ・A・アデシナ博士が7月12日、ナイジェリア首都アブジャで「アフリカにおける食糧安全保障と財政的持続可能性:教会の役割」と題して講演を行った。同講演は、アフリカ聖公会管区評議会リトリートのプログラムであり、聖公会のヘンリー・ンドゥクバ大主教が主催となっている。
 アデシナ氏によれば、食糧は人間の基本的権利である。現在、世界中で7億8300万人が飢餓に直面しており、特にアフリカの人々は、そのうち2億8800万人を占めている。この人数はナイジェリア人口を上回る。飢餓に直面している人々の多くが子どもであって、栄養失調と発育不全による長期的な経済的悪影響を及ぼすとみられている。
 アフリカでは、2050年に95億人に到達する人類の食糧を賄うために必要となる耕作可能な未開墾地の65%が存在している。これらが適切に管理されさえすれば、アフリカの農業市場は2030年までに1兆ドルに達する可能性さえある。
 キリスト教会に求められている役割は大きい。意識向上、教育、支援、リーダーシップの提供である。教会は間違いなく農業の改善と食糧安全保障の向上に貢献できる。持続可能な農業技術の普及、食料供給チェーンの改善を促進し、信者の意欲を高める役割を果たすことができる。
 特に教会の持つネットワーク、礼拝、集会、教育プログラムを通じて、信者に持続可能な農業慣行、気候変動への対応、栄養の重要性についての教育機会を提供できるなら、その貢献は計り知れないものとなる。またキリスト教会の伝統的な実践、具体的な支援にも期待できる。教会所有の土地をコミュニティの農業プロジェクトに利用に貸与する、地元農民や起業家を支援するための資金リソースの提供も、大きな貢献となる。キリスト教信者が持続可能な未来を築くために力を合わせることができるなら、文字通り百人力となる。教会は世の光として、その道を照らし続けるべきである。このようなかたちで、食糧安全保障と持続可能性を実現する上での貴重なパートナーとなることができる。キリスト教会は貧困と飢餓の撲滅という共通の目的のために、アフリカ開発銀行のかけがえのないパートナーとなり、ナイジェリア、アフリカの友となる。
 貧困と飢餓の撲滅のため、アデシナ氏は、キリスト教会の働きへの期待を訴えている。

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